
今年も無事『御盆の棚経』が終わりました。。
※「棚経」とは、僧侶が1軒1軒檀家さんのお宅を周り、読経し御供養をする事をいいます
まさに「まっ白に燃えつきました」→
ホント毎年こんな状態(笑)
先代住職の教えとして「読経後にぶっ倒れるくらい、全身全霊で御供養しなさい」というものがありました。
それを心に刻み精進しております!
【8月13日】初日はお寺周りの56軒訪問
8時から1軒目のお宅へ。
12時に一時お寺に戻り、昼食。汗だくの衣を着替え、12時50分に再出発。
17時にお寺に帰山。
迎え火に来ている檀家さん、棚経に周れない檀家さんもいるので、帰山後そのまま本堂にて読経し御供養。
【8月14日】2日目はお寺から少し離れた37軒訪問
時間は初日同様。
【8月15日】ラスト3日目はお寺から離れた所、松戸市以外の19軒訪問
時間は初日・2日目同様8時から1軒目のお宅へ。
17時にお寺に帰山。
送り火に来ている檀家さんに合わせ、本堂にて読経し御供養。
『棚経』の始まりは諸説あるかと思いますが、一般的には江戸時代といわれています。
徳川幕府により、宗教統制がなされ全国民はどこかのお寺の檀家になるよう義務づけられました。
いわゆる檀家制度の始まりです。仏教的な大義というより、時の権力者による政策といった方が相応しいかと思います。
檀家制度によって、お寺では檀家の情報管理を担う事となりました。
出生、死亡、結婚、転居等の記録をする仕事。現在でいう役所仕事です。
その一環として行われたのが『棚経』
一言で言ってしまえば、ズバリ家庭訪問なんです!
○仏教信仰をしているか?(※当時、江戸幕府はキリシタン類族改めを行っていた為、その調査)
○家庭状況はどうか?
などなど。
現在でも、『棚経=家庭訪問』というニュアンスは的確かと思います。
○仏壇、仏壇回りは綺麗に荘厳されているか?
○しっかりとした信仰をしているか?
○信仰は次世代に伝わっているか?
と、考えながら1軒1軒お伺いをしていますが、もう少し柔らかい意味でも
「あそこのおじいちゃん、おばあちゃんは夏バテしていないだろうか?」とか
「こちらの赤ちゃんはどのくらい大きくなったかな?」とか
交流を楽しみに足を運ばせて頂くのも事実です。
どうしても限られた時間になってしまうので、ゆっくりお話しする事ができませんが、お顔を拝見し、供に御供養する事が何よりも有り難く、貴重な機会だと思っています。
現在の棚経は江戸時代では薄かったであろう、仏教的な意味(僧侶と檀家さんが一緒に手を合わせ、心から御先祖様の御供養を行う)が濃くなったと思います。
棚経終わりは完全燃焼してしまいますが、激励の言葉を頂いたり、飲食の御供養を頂いたりと、想い出しては心が熱くなります。
来年も頑張るぞ!!!