お経に関すること


1.お経

お経のはじまり

お経とは、一言でいえば「お釈迦さまの教え(言葉)をまとめたもの」です。

 

お釈迦さまは35歳で悟りを開き80歳でご入滅(にゅうめつ)※亡くなられることされるまでの間、約45年間に渡り、インド各地を周り、人々に教えを説かれました。

 

その時の教えが後にお経となったのです。

 

お経の編纂

お釈迦さまの弟子たちは口伝えによって、「教え」を弟子から弟子へと伝えていきました。

 

口伝えによる方法であったため、内容が変わってしまわないよう、「教え」を正しく伝える必要がありました。

 

そこで弟子たちは経典の編纂会議を行ったのです。

 

これを「結集」(けつじゅう)といい、第1結集はお釈迦さまの死後の翌年。

その100年後に第2結集、さらに100年後に第3結集が行なわれました。

 

お経の内容

お経は、内容を①経蔵(きょうぞう)、②律蔵(りつぞう)、③論蔵(ろんぞう)の3つに分けることができ、これを三蔵(さんぞう)といいます。

 

①経蔵とはお釈迦様の教えをまとめたものです。

 

②律蔵とは修行僧として守るべき道徳・生活様相などのルール、つまり戒律を説いたものです。

 

③論蔵とは経・律の注釈や解釈を集めたものです。

 

お経の数

お経の数は、八万四千の法門(はちまんしせんのほうもん)と言われるように膨大な数があります。

 

仏教の目的は成仏することです。

 

様々な人々を悟りの世界に導くために、多くの道を示したのです。



2.法華経 (妙法蓮華経)

四十余年未顕真実

お釈迦さまがお亡くなりになる晩年の8年間で説かれた教えが『法華経』(ほけきょう)です。

 

お釈迦さまは法華経をお説きになられる前に、「無量義経」(むりょうぎきょう)という教えを説かれました。

 

その中で、「法華経こそが万民救済の最上の教え」であることを語られます。

それが「四十余年未顕真実(しじゅうよねんみけんしんじつ)」の教えです。
「今までの40数年の説法では、いまだ真実を顕していない」

 

最上の教え『法華経』を語られようとする、お釈迦さまのまさに決意表明です。

 

ここから、法華経の世界へと導かれていきます。

 

日蓮宗が一番大切にしている教えが『法華経』であり、正しくは『妙法蓮華経』(みょうほうれんげきょう)といいます。

 

日蓮宗の宗祖・日蓮聖人は、『法華経』こそが困難な時代を生きるあらゆる人々を救う最も尊いお経であると確信し、説き続けられました。

 

 最上の教え『法華経』

 『法華経』がなぜ最上の教えなのか?

それは、お釈迦さまが自ら真実をお伝えされた教えだからです。

 

『法華経』で説かれている重要なことが2つあります。

 

1つは、これまで説いてきた教えは、今説かんとする真実への方便であったこと。

 

2つめは、「私(お釈迦様ご自身)は、いつでも、何度でも、この世界に現れて教えを説き、人々を救い続ける」という永遠の生命を明かされました。

 

『法華経』の構成

『法華経』の成立は、紀元前後といわれています。

 

鳩摩羅什(くまらじゅう)※344年~413年、または350年~409年、仏教普及に貢献した中国の僧の漢訳がもっとも多く用いられた。

 

全8巻28品※「品」とは現代語の「章」、英語では「chapter」の意からなります。

 

全体の構成は、第1部の迹門(1品~14品)と第2部の本門(15品~28品)とに大きく分かれ、迹門、本門それぞれさらに3つに分類されます。

これを2門6段といいます。

 

『法華経』の内容

「迹門」・・・本門への導入部分で、『法華経』こそ究極の経典であることが書かれています。

 

「本門」・・・ここからが本論で、お釈迦さまは不滅であることが書かれ、永遠の幸せにいたる道が示されています。


参考

『うちのお寺は日蓮宗』(株)双葉社